週刊ダイヤモンド 早版

特集 (得)マンション&安心の管理会社
新築マンション営業マン覆面"ダダ漏れ”放談 より



(大財M販) A氏 大手財閥系マンション販売会社部長
(商系デベ) B氏 商社系ディベロッパー営業係長
(大財デベ) C氏 大手財閥系ディベロッパー課長
(中堅M販) D氏 中堅マンション販売会社チームリーダー


● 「『販売絶好調』という話ばかり聞きます。本当ですか?」

(大財M販) 本当です。人気物件は一ヶ月予約で満杯、ということもある。成
         約率も最近10年間で一番いい。

(大財デベ) 低金利、ローン減税など、お客様側の話も大きいが、デベ側の事
         情もある。2009/3期から棚卸資産の低価法が導入されて、在庫
         の価格が下がったおかげで、手ごろな価格の物件がたくさん出て
         きたことが販売好調の理由。「売れている」というか「売っている」
         が正解。

(中堅M販) ウチが販売代理をやっている物件には、売主が価格高騰時に仕
         込んで塩づけにしていたのを評価減にして、価格設定を下げたも
         のがある。バス便であまりいい立地ではないんですが、よく売れ
         ています。

(商系デベ) 在庫の評価減に対する考え方は各社でかなり違う。たとえば、商
         社系デベには「在庫は絶対悪」という文化がある。逆に住友不動
         産などのように「優良在庫は資産」と堂々と何年も値下げせずに
         持ち続けるところもある。


● 真の在庫は全国で4万戸?知られざる“未発戸住戸”

(大財デベ) ちなみに業界人は、調査会社の「完成在庫数」はあまり見ない。
         各社が在庫と申告していない、「完成済みで、本当は売りたいが、
         今は売りたい値段で売れないからあえて売っていない住戸」が相
         当数あるから。発売住戸、次期販売住戸とか呼んでいる。

(大財M販) 調査会社では完成在庫は今、4000~5000戸くらいと言っていま
         すが、業界内の情報を自分の肌感覚で分析すると、未発売住戸
         を含めた在庫は全国で40000戸くらい、と見ています。リーマン
         ショック前に土地を高値で仕入れて塩漬けにしている物件が、ま
         だ市場に相当残っていますし。

(大財デベ) 数を聞くとおどろくかもしれないけど、これでも危機的だったときの
         半分以下に減った。今は需給バランス的にはすごく健全な状況
         なんだ。

(大財M販) 新規物件の供給がとにかく少ないですし。今年一杯か来年の頭
         くらいまで、新規住戸の供給はかなり少ない計算になる。ただし、
         2010年11月の着工件数はいきなり前年同月比155%増になって、
         その後もどんどん増えています。

(大財デベ) 在庫が減ったら次にデベが取る行動はたくさん土地を買って、たく
         さん商品を売る事ときまってるからなあ。自転車操業だよね。

(大財M販) 土地の値段もかなりあがってますよね。ウチは2010年秋頃から土
         地が高くてなかなか狙ったものが買えない状況になってしまった。

(大財デベ) 価格が上がっても土地を買い続けなければならないし、原価があ
         がれば、価格に転嫁せざるを得ない。2012年の夏ごろから物件の
         値段を上げてくるのではないかな。

● 「今後の売れ行きをどうみていますか?」

(商系デベ) 僕は、首都圏の平均価格、在庫推移、初月契約率推移、消費者
         指数などを組み合わせて、自分なりの指標をつくっている。この指
         標をグラフにすると、リーマンショック後から今までのものが、2004
         ~2007年のものとそっくり。ミニバブル期を経てサブプライム直前、
         つまり、その後まったく売れなく時期にすごく似ている。契約率は
         今年中に落ちはじめるんじゃないかな。

(大財M販) 2010年は絶好調であったんだけど、それは良く見ると1~3月期の
         よさがずば抜けてよかった。それに比べると、夏から秋にかけてブ
         レーキがかかり始めているきがする。

(大財デベ) 2010年春と秋で比べても、秋の価格はマンションの購入総額で、
         10%も上がっている。この状況が続くはずがない。悪いけど、雑誌
         でマンション特集が出るようになると「もうピークは過ぎた」と思っち
         ゃう(笑)。問題は「いつまで持つか」だよね。僕は、お客様がアン、
         ケートに書いた予算と実際の購入価格の乖離に注目している。
         2010年中は購入価格が予算を上回り続けているけれど、じつは、
         その上ブレ幅は2010年後半から、どんどん小さくなっている。これ
         から購入価格が予算を下ブレするケースが多くなると、顧客全体
         の購入意欲にブレーキがかかっている証拠。契約率などの足元の
         数字は落ちていないけれど、「そろそろ限界ではないか、反転は今
         年の秋に来るのでは」、と最近は感じている。


● 「懐がまったく豊かでなくても住宅ローンを通す裏技ないですか?」

(大財M販) そうはいっても今、金機関の審査は相当緩くなっていますよ。貸せ
         るか貸せないかが微妙なボーダーの人は、2010年のゴールデンウ
         イークまではどんどん落とされましたが、秋以降、銀行の資金が余
         ってかなり通りやすくなりました。審査結果も一両日中にはでます
         よ。

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